山崎・丸の内法律事務所では、クレディ・スイス・サプライチェーン・ファイナンス・ファンド(「SCFファンド」)が2021年3月に換金を停止したことによる投資被害に関して、投資家からの無料相談の受け付けています。
2023年7月7日、当事務所は、SCFファンドに関連して被害を被った一部投資家を代理して、クレディスイス証券株式会社に対する訴訟を東京地方裁判所に提起しました。
SCFファンドまたはSCFファンドに連動する仕組債を購入して、損失を被った投資家または未だに返金がされていない投資家の方々は、クレディ・スイスに対して返金を請求できる可能性があります。
該当する投資家の方は、下記のお問合せフォームよりご連絡ください。
お問合せクレディ・スイスは2019年頃から、下記の2つのSCFファンドを組成し、同社の日本法人であるクレディ・スイス証券株式会社を通じて、日本の投資家に販売を行ってきました。また、SCFファンドの業績に連動する仕組債も同様に販売を行ってきました。
・Credit Suisse (Lux) Supply Chain Finance Fund
(CS (Lux)サプライチェーン・ファイナンス・ファンド)
・Credit Suisse Nova (Lux) Supply Chain Finance High Income Fund
(CS Nova(Lux)サプライチェーン・ファイナンス・ハイインカム・ファンド)
SCFファンドの特色として、グリーンシル・キャピタル(「グリーンシル」)という英国の金融サービス会社が組成した売掛債権プログラムに投資を行っていたことが挙げられます。売掛債権とは、企業が取引先に対して有している債権を意味し、支払いまでの満期が短いことが特徴に挙げられます。
クレディ・スイスはSCFファンドの有する売掛債権の支払いまでの満期が短く、回収可能性が高いことや、不払いがあった場合は保険でカバーされることなどを説明して投資家にSCFファンドおよび仕組債の販売を行いました。
2021年3月1日、SCFファンドは急遽、ファンドの純資産の計算・買付・換金をすべて停止すると投資家に通知しました。これにより投資家がSCFファンドに投資した金銭は凍結され、引き出すことができなくなりました。
ファンド停止の理由として、保険会社がグリーンシルの組成する売掛債権を対象とした保険契約を更新しなかったことが挙げられています。2022年4月6日付の日本経済新聞の報道によると、売掛債権の中に架空計上等の疑いがあったため、保険会社は保険契約を更新しなかったとのことです。
その後、グリーンシルは経営破綻し、クレディ・スイスはSCFファンドの清算を開始しました。クレディ・スイスは売掛債権の回収や保険会社への請求等を通じて、投資家への償還を行っていますが、ロイター記事によれば、2022年4月4日には、関連訴訟には5年程度かかる可能性があり、また一部の投資家には全額は償還できないと公表しています。
クレディ・スイスによるSCFファンドの組成および投資家への販売には様々な問題点があったと考えられます。その中でも以下の2点は特に大きな問題点として挙げられます。
1.将来債権に関する説明がなかったこと
クレディ・スイスが投資家にSCFファンドを販売する際の説明では、SCFファンドの投資先の売掛債権に、未発生の将来債権が含まれているとの説明はありませんでした。しかし、実際は、投資先の売掛債権には未発生の将来債権が含まれており、更に報道によると、全く回収見込みのない架空債権までも含まれていたとのことです。そのような債権が含まれていることを知れば、投資家は購入を控えたことは明らかです。
2.保険の不更新後も販売を続けたこと
SCFファンドは、2021年3月1日に停止されましたが、この直前まで、クレディ・スイスはSCFファンドの販売を続けていました。もっとも、上記日経新聞記事によれば、保険会社は2020年7月には保険を更新しなかったとあります。クレディ・スイスは保険の不更新を知ることができたはずであり、その時点で販売も中止すべきであったと言えます。
上記の問題点などを踏まえると、被害にあった投資家は、クレディ・スイスからの償還を待たずに、日本の法律に基づいて投資金額の返金及び損害賠償をクレディ・スイス証券株式会社に請求できる可能性があります。
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